最近流行りの、というわけでもないけど自転車通勤を始めてみようと思っている。どうせすぐに忘れてしまうので、今のうちに経緯や準備について記録しておく。
元々、デスクワークのご多分に漏れず運動不足になりがちで会社の最寄り駅から地下鉄の駅で1~2駅分を歩いたりはしていた。それでは不十分だったようで、直接のきっかけは初めて受けた人間ドックでコレステロールの値が結構マズイものだったことだ。
ちょうどその頃、職場の近くにシェアサイクルのステーションがあるのを見つけた。電車通勤ではJRと地下鉄を利用しているが、大阪市内の地下鉄部分を自転車に置き換えることができるのではないかと気付いた。大阪メトロはICだと定期券がなく、登録した区間について上限を定期券の料金に抑えるという仕組みを採用しているが、2駅歩いても料金区分は変わらず金銭的なメリットはない。ところが地下鉄を使わない日が(片道だけでも)あればその分は月々の料金が安くなる。シェアサイクルももちろん無料ではないので大した節約になるわけではないけど、2駅歩いて残りを地下鉄に乗るのと同じくらいの時間で30分弱の歩くより負荷の大きな有酸素運動ができると考えればそれなりの価値がある。
実際に試してみると自転車は電動アシスト付きで手入れも行き届いていて、システムも使いやすくとても便利だった。ただ、始めたのが7月の猛暑の時期で少し歩くだけでも汗だくになるような気温の中、自転車を漕ぐとさすがに汗が酷くなることが容易に予想できた。帰りはまあ仕方ないとして、朝から汗だくになって1日を過ごすのはイヤなので、ポロシャツで家を出て会社に着いたらすぐトイレで着替えることにした。
1ヶ月ほど週に2往復程度の頻度でシェアサイクルを使って慣れてくると、次はどうせなら家から会社まで自転車で通えないかと考えるようになる。JRと地下鉄の乗換駅から会社までの距離は7km弱(自転車で走っている距離は5km強)、家から会社までだと15km程度だ。色々調べてみても、通えない距離ではなさそうだ。会社には自転車を置くスペースはないけど、すぐ前の歩道には市が設定している簡易な駐輪スペースがあって1日150円で利用できる。片道15kmの通勤に使うとなればさすがにママチャリでは辛いのでそれなりの自転車を買うとして、雨の日や職場に寄ってからの出張の日は電車を使っても定期代がなくなるので1年くらいで自転車の購入費用くらいは回収できそうだ。会社によっては安全上の理由で自転車通勤を禁止しているところもあるが、幸い勤務先では特に禁止規定はない。
通勤用の自転車を購入して全行程自転車通勤に切り替える前提で検討を始めたのが2週間ほど前だったか。まずはどんな自転車を買うかだ。特にサイクリングを趣味にするつもりもないので、本格的なロードバイクは値段も張るし候補から外す。クロスバイクなら5万円程度でそれなりのものがあり、バランスが良さそうだ。3万円程度でもスポーツバイクっぽい形のシティバイクが色々あって、前カゴが付いていたりして便利そうなのでそれでもいいかと思っていた。自転車で行った帰りに雨になった時、5万円のクロスバイクを雨ざらしの駐輪スペースに置いて帰るのは抵抗があるけど3万円のシティバイクならまあ構わないか、という感覚もあった。
実際には5万円ちょっとのクロスバイクを購入したのだが、その決め手となったのは実は駐輪場だ。会社の近くに、スポーツバイク専門の屋内駐輪場があるのを見つけたのだ。月極契約で6000円ほどかかるけど契約者しか入れない屋内で安心だし、ちょっとした荷物を置くことができて着替えのスペースもある。スポーツバイクで通勤してスーツで出勤したいという、正にこちらのニーズにぴったりのサービスだ。幸い、会社の近くはまだ空きがあった。スポーツバイク専門ということで自転車を立てて収納するようになっていて、「クロスバイクもどき」は停められない。どうせなら、通勤だけとは言っても自転車も服装もちゃんとしたい。それができる前提条件が揃った。
先週末、近所のスポーツバイク専門店にクロスバイクを見に行った。試乗もして、納得できたのでその場で注文した。買ったのはGiantというメーカーのEscapeというクロスバイクで、日本では一番売れているクロスバイクということだった。ヘッドライト、テールライトなどのアクセサリーも合わせて購入。事前に調べていたのでそれほど迷うこともなく、特に安全に関わるものはケチらず良い物を選んだ。雨の日は電車を使うつもりだけど、途中で降られることもあるのでレインウェアなども別途Amazonで購入。全部合わせると10万円を越える買い物になったけど、価値はあると思う。
これを書いている時点ではまだ納車されておらず、納車予定日からしばらく出張が続くので実際に自転車通勤を始めるのは少し先になりそうだ。週末に試しに少し乗ることも考え、駐輪場の契約や保険(自動車保険の特約)は週末に間に合うように済ませた。あとは納車を待つばかりだ。

長らく更新していなかったが、たまには長めの文章も書いておこう。
もう1年以上前になるが、車を買い換えた。以前の車はかなり年式の落ちた車を中古で買って、さらに10年ほど乗っていた。エンジンや保安機器類には全く不具合はなかったのだけど、ドアロックやパワーウインド、格納ドアミラーの駆動部など電動部がたまに動かなかったり、オイルパンのシールが劣化していて少しずつオイルが漏れて駐車場を汚してしまったり、メタリック系の塗装が日に焼けてボンネットがかなりみすぼらしい外観になっていたりと、まあそろそろ替え時ではあった。
実は自家用車を手放してカーシェアに移行することを検討していた時期もある。子供も大きくなってそれほど家族で出掛けることもなくなったし、一人暮らしだった義母も施設に入って以前ほど頻繁に訪問しなくてもよくなったし、何より割と近所のタイムズがカーシェアを扱うようになったからだ。計算してみて、毎週平日の夜に1回と週末の午後半日に利用すると仮定しても自家用車を所有するのに比べて半分ほどの費用で済むことが分かった。いつでも思い付いたときに利用できるという利便性との比較になるが、カーシェアも悪くないと思っていた。
状況が変わったのは、一戸建てに引っ越したからだ。新居には駐車スペースもあって、駐車場に掛かる費用は考えなくてもよくなった。新居は以前の公団のすぐ近くだが、タイムズからは少し遠くなってしまったというのもある。そして家からすぐに車に荷物を出し入れできるというのはやはり便利だ。
さて、新居は環境を売りにしたイマドキの住宅ということで、最初からEV用の充電コンセントが設置されていた。各家庭への受電は200Vなので、新築時に設置する分には追加コストは数千円程度だろう。どうせなら次の車は電動車両にしたい、というのは引っ越した時から考えていた。
電動車両といっても、選択肢はそれほど多くはない。市販されている国産車では純粋なEVは日産のリーフと軽自動車の三菱i-MiEVだけ。充電もできるプラグインハイブリッドがトヨタのプリウスPHVと三菱のアウトランダーPHEV。それだけだ。当初は価格的に手が届きそうだったi-MiEVの中古を検討していたが、結局かなり高い買い物になったがアウトランダーPHEVを中古で購入した。初代の発売から3年が過ぎて、初回車検前の車が中古車市場に出回ってそれ以前よりは価格がこなれていたのだ。
新車では400万円以上する(各種の補助金でいくらかは補填されたはずだけど)車で、僅か3年落ちなのでこれまで所有したどんな車よりも高級で、満足感はとても高い。高い値段を払ったという認知バイアスもあるのだろうけど。

いつもながら前置きが長くなったが、本題は電動車両というのが実際のところどの程度「環境に優しい」のか、ということだ。我が家が購入したPHEVは純粋なEVではなく、ガソリンエンジンを搭載してガソリンでも走ることができるプラグインハイブリッドだが、日常的な利用ではほとんどエンジンは使わず、電気だけで走っている。公共の充電設備も何度か使ってはいるが、充電もほとんどは自宅で行っている。以下では特に区別せず電動車両の電気による走行として考えてみたい。
まず、電気で走るEVは「走行中に」排気ガスを出さない。そのためクリーンなイメージがあるし、実際に中国やインドでは自動車の排気ガスが都市の大気汚染の主な原因になっているのでその削減を期待してEVを推進したりしている。ただしEVが走るのに使っている電気はどこかで作らなければならず、その電気が質の悪い石炭を使った火力発電所で作られていれば、車から排気ガスを出さない代わりに発電所の煙突から煤煙とCO2を吐き出していることになる。
では火力発電で作った電気で走っている限りEVは環境に優しくないのかと言えばもちろんそうではない。ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのエネルギー効率よりは旧式であっても火力発電所の方がエネルギー効率は高いし、大気汚染対策にしても移動体である自動車で対策するよりも発電所で対策する方が遙かに容易で効果も高い。また、新聞報道などでもエネルギー効率と言えば単体でしか考えない傾向があるが、実際には”well to wheel”のエネルギー効率で考えなければならない。つまり、内燃機関(普通の自動車用エンジン)の自動車がどこでも自由に走れるのはどこにでもガソリンスタンドがあっていつでも給油できるからだ。これを実現するためにはガソリンスタンドの店舗を維持し、毎日のように製油所からタンクローリーで燃料を輸送し、製油所は製油所で品質と供給量を維持しなければならない。こうした一つ一つには当然ながら人手とコストが掛かり、エネルギーも消費する。もちろんこれは電気についても同様で、発電所までの燃料輸送や発電所から家庭までの送配電の過程で消費されるエネルギーを考える必要がある。
油田(well)で原油を汲み上げた状態から巡り巡って最終的に自動車のタイヤ(wheel)を回すところまでに費やされたエネルギーを全て考慮して初めて、ちゃんと意味のある比較ができる。EVの場合、”well to wheel”のエネルギー効率というのは元の電気をどうやって発電しているかに大きく依存する。極端な話、原子力や再生可能エネルギーなど化石燃料に依存しない発電方法で全て賄った場合はwellという概念自体がなくなる。2017年現在の日本においてはほとんどの電気は化石燃料依存(主に天然ガス)だが、ガソリン供給インフラの維持に掛かるエネルギーを考慮しなくてもEVのエネルギー効率は内燃機関車に勝る。
(このところ未完成記事ばっかりだけど、これも途中だけど公開)

しばらく海外出張がなかったが、今年は今月末にフランス、帰国して数日後には今度はアメリカと出張が続く。今回は海外で使う携帯電話、具体的にはSIMカードについて書いてみたい。
携帯電話が通話のためだけであった頃なら出張中くらいは繋がらなくてもそれほど不便はなかった。特に時差のある国だとどうせ時間が合わないので、メールによる連絡だけで十分だったのだ。ホテルや日中の用務先(会議場など)ではWi-Fiが使えるのが10年以上前から普通なので、緊急連絡用に音声通話のローミングさえしていればデータ通信が使えなくてもホテルと会議場の往復に終始する私の出張パターンでは今でも実際の所それほど困るわけではない。
ただ、空き時間に少し街をぶらぶらしてみたり、ちょっと観光もしてみたりということを考えると出先の路上でもいつでもネットに繋がって、地図サービスが使えたりするとありがたい。まだiPhoneが世に出る前、スマートフォンと言えばNokiaかBlackBerryかと言われていた頃にNokiaが提供していたNokia Mapsという地図サービスがとても便利で、何より素晴らしいのはこのサービスは事前に地図データをダウンロードしておくことでオフラインでGPS地図が使えたのだ。日本国内では残念ながら肝心の地図データがスカスカだったけど、ヨーロッパ主要都市ではとても使いやすかった。
今でもスマートフォン向けにオフラインで使える地図アプリは色々あるが、使い勝手ではAppleやGoogleの地図サービスに遠く及ばない。今回の出張はどちらもレンタカーを使っての移動があるので、カーナビ代わりにGoogle Mapsが使えることは必須なのだ。
なお、データローミングがバカみたいに高額で青天井だった時代も今は昔、最近では何も設定せずそのまま使っても1日3000円程度の定額で使い放題の事業者が多い。出張であれば通信費は経費なので普通はあまり気にもしないだろう。私も会社から支給されているiPhoneをそのまま使えば何も考える必要はないし、社内でもだれもそんなことは気にしていない。
ところが身に染み付いた貧乏性というか、毎回少ない予算の中から無理やり出張旅費を捻り出している事情もあって、たかが通信費と言えども10日間で3万円も気前よく払うのは心苦しい。個人旅行では安く上げる方法を色々試して知っているだけに、無駄は許せないのだ。

ということで、今回も自分のスマートフォン(iPhone)にプリペイドSIMを入れて利用することにする。社給のiPhoneには社外から電話が掛かってくることはまずないので持っていかなくてもいいくらいだけど、一応持っては行くことにする。ただしデータローミングはオフにして、着信も自動転送でIP電話に転送し、自分のiPhoneのアプリで受けるようにする。社給のiPhoneはPCを使わなくても日々の承認なんかの社内手続きができるようになっていて便利なのだが、これはWi-Fi環境だけで使うことで問題ない。
まずはフランスだが、大手やMVNOなど色んなサービスがあるみたいだが、最近はセキュリティ対策で本人確認が厳格化されているらしく、プリペイドであってもID等の登録が必須になっていて、基本的に開通作業は店舗でしかできないらしい。オンラインでも手続きできるのはMVNOだけで、その中ではLyca Mobileが良さそうだ。SIMカード自体は空港の雑貨店で売っているようなので、空港で買ってホテルでゆっくり開通作業をすることにしよう。10日間ほどなので容量は1GBもあれば十分だろう。通信環境があればIP電話アプリが使えるので通話はできなくても困らないと思うが、SMS(あるいはiMessage)は使いたいので通話も可能なプランを選ぶつもりだ。
リヨンで1週間の会議の後、翌週の月曜日にはフォンテーヌブローで打合せがある。パリからレンタカーで移動することになるので、その時にはGoogle Mapsが使いたい。それも含め、通信費は25ユーロ程度までで抑えられると思う。
一旦帰国すれば次の週には今度はフロリダだ。アメリカはヨーロッパ以上に選択肢が多く、本人確認もそれほど厳しくない。出国前に日本でSIMカードを受け取って開通までしておけるサービスもいくつかあって、今回のように目的地の空港からすぐにレンタカーで移動したい場合には助かる。アメリカに赴任している同僚から教えてもらったKDDIのH2Oというサービスを使うつもりだったが、正規の申し込み方法はなんとfaxまたは郵送で申込書を送付、SIMカードが届いてからwebでトップアップやアクティベートを行うという中途半端なものだった。イマドキwebで完結しないなんてあり得ないだろうと調べてみると案の定Amazonでも扱っていた。AmazonではSIMカードだけでなく、初回チャージがセットになったものも扱っていて、さらにLyca Mobileでも似たようなサービスがあってより手頃な値段だったのでそちらを利用することにした。開通はアメリカでしかできないようだが、乗り継ぎの間にできるだろう。T-Mobileのネットワークを使うようで、エリアの広さはAT&Tのネットワークを使うKDDIには及ばないかもしれないが、前回のフロリダ出張でもT-Mobileを使ったので訪問先のエリアが問題ないことは分かっている。こちらも30ドルまでで収まりそうだ。 
(書きかけだけどとりあえず公開)

最近twitterで140字以内の短文をお手軽に呟くという堕落した習慣にすっかり染まってしまって、まともに文章を書くという作業を(仕事以外では)あまりしなくなってしまった。このブログもすっかりご無沙汰である。久しぶりに書く度に言い訳だの近況報告だのをしていては先に進めないので、さっさと本題に入ろう。
さて、留守番電話である。今時の家庭用の固定電話で留守番電話の機能が付いていないものはまずないだろう。携帯電話しか使ったことのない世代にとっては留守電サービスというものは端末ではなくネットワーク側で提供するのが一般的と思われるかもしれないが、携帯電話でも第2世代くらいまでは端末側の機能しかないのが普通だったのだ。固定電話の場合は基本的に「圏外」も「電源が入っていません」も想定する必要がなく、通話中でない限り繋がるところまではほぼ確実に期待できる。ただし、そこに誰か必ず人がいるわけではないので、留守がちな家庭、特に一人暮らし世帯には「伝言を残す」ことのできる留守番電話機能が大きな需要がある、いや、あったのだ。
私が一人暮らしを始めたのは大学生の時で、当時(1990年代初頭)はまだ留守番電話機能のない電話機も普通にあって、学生向けの安下宿では自分専用の電話回線を引けないところもあったりしたけど、さすがにほとんどの下宿生は自分専用の電話回線と留守番電話を持っていた。電話回線も当時はNTTから加入権を買わなければならず、それが確か7万円くらいしたと思う。
留守番電話機能としては、記憶媒体はマイクロカセットが一般的だった。コンパクトカセット(いわゆるカセットテープ)、と言っても若い人は見たこともないだろうが、iPhone4くらいの大きさのカセットに収められた磁気テープが昭和の時代は音楽メディアとして広く普及していて、マイクロカセットはそれを1/4くらいのサイズにしたものだ。デフォルトの応答メッセージ数パターンの他に自作の応答メッセージも録音できるようになっているものが多く、それらはコンパクトカセットではなく本体内のICに記録するようになっていた。
最初から入っている応答メッセージは当然名乗らないので掛けてきた人にはちゃんと正しい宛先に掛かっているのかどうか判断できず、だからこそ女子学生などは敢えてそのまま使っている場合もあったりしたが、当時少なくとも私の周囲ではどこに掛かっているのか分かるようにちゃんと名乗って自分の声で応答メッセージを作るのが礼儀、みたいな風潮があり、女子を含めほとんどの友人、知人が自作の応答メッセージにしていた。
これは関西特有というか私の周りだけかもしれないが、どうせ自分の声で応答メッセージを作るのならありきたりのものではなく、何か一捻り入れるという工夫が尊ばれ、そのセンスを競って互いに切磋琢磨していたものだ。録音できる長さには限りがあるし、そもそも不必要に長い応答メッセージは用事があって電話してきた人にとっては迷惑以外の何物でもないため、簡潔に、かつ面白いメッセージというのがポイントとなる。
言葉だけで聞いた人を唸らせる、あるいは笑わせるメッセージを作るのは容易ではないが、効果音を使うと限られた尺の中でも表現できる世界がずっと拡がる。インターネットであらゆる音源が簡単に手に入る時代ではないのでほとんどの人はお気に入りの曲をバックに流す程度だったが、それでも曲のどの部分にメッセージを重ねるかとか、タイミングを計って色々工夫していたのだ。
私の友人の作例だが、ベートーベンの交響曲第5番「運命」を使って、「はい、○○です。今留守です」(じゃじゃじゃじゃーん)「留守なんです」(じゃ、じゃ、じゃ、じゃーん) みたいな演出をするのだ。この友人や私を含めた数人は「留守電の応答メッセージが面白い奴ら」と評判を頂いていたので、互いに負けられないと日々面白い音源作りに鎬を削っていたのだ。
効果音の音源はテレビやラジオから録音したり、効果音のCDを買ってきたり、自分で演奏したりするのだ。スタジアムの歓声が欲しくてカセットデッキを持ち込んだ事もある。音響機器なんてカセットデッキくらいしかないので、複数の音源を重ねたりするのは何度もオーバーダビングを繰り返して非常に手間が掛かる。そうして手間暇掛けて作った応答メッセージも新しいメッセージを作れば消えてしまう。儚いものだ。評判のよかったもの、評判はイマイチでも自分の中で会心の出来映えだったいくつかについては何かに録音して残しておけばよかった。すっかり忘れてしまったけど、勿体ないことをした。
一つ覚えているのは、テレビの特番か何かで帝国海軍の真珠湾攻撃と対米開戦を伝える大本営発表のラジオ放送が流れたのをたまたま録画していて、この音源をバックに12月8日から1週間限定で大本営発表の口調を真似た応答メッセージを使った時は、非常にウケがよかった。調子に乗って玉音放送を使った8月15日用も作ってはみたけど、さすがにこれは使わなかった。

最近の若い人はフロッピーディスクを見たことがない、という話自体が既にかなり古くなってしまっている2015年現在、イーサネットケーブル(LANケーブル)も馴染みのないものになりつつあるという話を聞いて、試しに我が家の中学2年生に聞いてみたら案の定なぜネットに繋ぐのにケーブルが要るのか理解していなかった。彼らにとって、インターネットとはWiFiで繋ぐものらしい。
既に技術自体が廃れてしまっているフロッピーディスクと違って、LANについては家庭内限定ならともかく、オフィスや工場の使用場所が固定された端末、サーバーなど信頼性が要求されるところのネットワークが全て無線化されることは、近い将来にもおそらくあり得ない。中学生が知らなくても実害はないだろうが、社会に出るまでには理解しておいた方がいいだろう。

というのはあまり関係ないのだが、週末に太郎にも手伝ってもらって新居のLAN工事をした。工事と言っても既に配置されているCD管(空配管、正式には可撓電線管)にケーブルを通して端末処理をするだけだ。これが、結構苦労した。
自由設計の注文住宅なら予めネットワーク設計をして全ての部屋に配管または配線をしてもらっておくところだけど、建売なのでCD管が配管されているのは実質2部屋だけだった。10年前なら全ての部屋に電話線のモジュラージャックがあっただろうけど、今時の建売住宅なので住宅内LANは標準かと思っていたらそうでもないらしい。パソコンに限らず、家庭内で使うような情報機器はプリンターやメディアサーバーのようなものまで大抵WiFiで繋がるようになっているので、有線LANの需要はむしろ低下しているのだろうか。全ての部屋にTVアンテナの同軸ケーブルが配線されているのはむしろ無駄なんじゃないかと思うけど、私はTVをほとんど観ないからそう思うだけで、一般的には全ての部屋でTVが観られるのは私が思うよりも大切なのかもしれない。
我が家は情報通信機器に関しては「一般的なご家庭」ではないので、広帯域の有線ネットワークは必須だ。引っ越し前は天井際に沿ってCat5eのイーサネットケーブルを5本束ねて配線していた。PCのNIC、スイッチングハブなどは全て1Gbps対応にしている。
新居では、外部とのゲートウェイになるモデム兼ルーター(兼WiFiアクセスポイント)、NAS(ストレージ)、ホームセキュリティその他各種サービスの接続端末などが全て1カ所に集約できるようになっている。だから当面はCD管が配管されている2カ所に1本ずつケーブルを通せば当面は問題ないのだけど、将来拡張したくなった時にまた苦労して配線工事をするのは嫌なので、最初から通せるだけ通しておくことにした。ケーブルはCat6を選択した。機器側が対応すれば10Gbpsまで対応できるので、10年くらいは陳腐化しないだろう。
配管されているCD管は16φ(内径16mm)だった。普通は1本しか通線しないのだろうから、建売としては妥当な選択だと思う。このCD管に、外径が6mmほどあるCat6のケーブルを3本通すという無謀な計画だ。計算上はもちろん可能で、既設配線のない空配管の状態で3本まとめて通せば十分に通るはずだ。余裕のない施工になるので、専用の通線用呼び線も買っておいた。
ネットワーク機器の集約場所の方は、ケーブルテレビやホームセキュリティの業者が設置工事をした時にパネルを外したままにしておいてもらった。行き先の部屋の方は、片方は実は配線したいのとは別の部屋に配管されているのだが、壁の反対側が目的の部屋なので、CD管を通して一旦ケーブルを通し、そこから壁の裏側に回して通線することにした。もう片方はちょうど使いたい位置に配管してくれていたので、こちらは比較的簡単な工事だ。本当はさらに別の部屋にも配線したくて、自分でCD管を追加配管することも考えたのだが、実際に床下と天井裏を確認してみたら思った以上に断熱材がぎっしり詰まっていて、壁の中に追加でCD管を通すことは早々に諦めた。
まずは難しそうなところから着手する。配管経路が分からないので長さも不明なので、通線ワイヤーを通した後に目印を付けて一旦引き抜き、その長さに余裕分を加味してケーブルの長さを決め、それを3本用意した。改めて呼び線を通し、3本のケーブルを束ねたものに梱包テープでしっかりと固定する。呼び線を引っ張りつつ、反対側ではケーブルを束ねて押し込みながら進めていったが、最後1mくらいで何かに引っかかってそれ以上進んでくれない。何度か試し、入れる向きを反対にしてみたりしてもどうしてもあと数10cmが通らず、3本の通線を諦めて2本にしようと思ってケーブルを引き抜いた時、木ネジが1本、固定しているテープについてきた。コンセントボックスを柱に固定している木ネジと同じ寸法で、別の部屋では2本で固定しているところを当該のボックスは1本しかなかったので、固定する際にネジを配管の中に落としてしまったのだろう。
ケーブルを1本だけしか通線しなければ、木ネジが1本落ちているくらいなら引っかかりもせずに通るのかもしれない。今回は3本まとめて通線したので引っかかったのだ。うまく取れたからいいけど、そのままにしておくのは頂けない。施工会社にはクレームを入れておいた。
落ちていた木ネジを取ると、あっけないくらい簡単に3本の通線が完了した。
コンセントボックスが開口部の少ないものだったため、壁の反対側にケーブルを通すのには更にもう一苦労したけど、何とか面倒な方の通線は完了した。
続いてもう片方のCD管にも通線する。こちらは直線距離も短く、通すケーブルも2本でいいので比較的簡単だった。呼び線ワイヤーを入れてみると直線距離から想像するより随分長い経路だったけど、特に問題なく通線できた。
太郎に手伝ってもらったのは通線までだが、LAN工事はブツ切りのケーブルを通しただけでは終わらない。ケーブルの端末にコネクタを接続してコンセントプレートに綺麗に納める端末処理が必要だ。せっかくなので全部LANコンセントにして綺麗にしたかったのだけど、集約側の方は2口しか空きがないところに5本も配線したので、どうがんばってもコンセントプレートには収まらない。普段は扉を閉めておく棚の中なので、1口分のパネルを外してそこから5本のケーブルを出すことにした。部屋の側も、コンセントプレートのスペースはあってもボックス内のスペースには意外と余裕がなく、LANコンセントを2つ付けるのは無理だった。2本配線しているところはコンセントを1口付け、もう1本はケーブルをそのまま出して延長コネクタでPCその他と接続することにした。
LAN工事が終わらないと作業スペースを確保するために片付けもままならないので、ようやく工事ができてほっとした。専門の業者に頼めば数万円程度で綺麗にしてもらえるので、掛かった手間を考えると自分でやる意味がどこまであるのかは微妙なところだ。

太郎の学校の入試休みを利用して、2泊3日の強行日程でタイに行ってきた。昨年秋、泉佐野上空を飛ぶ関空を飛び立ったタイ航空のA380を見掛け、その日のうちに決めたのだ。
エアバス社の総2階建て大型機、A380は日本の航空会社にはまだ導入されていないが、欧州やアジアの複数のエアラインが日本発着便に就航させている。スポットの設備に特別な対応が必要なため、今のところ定期便が就航しているのは成田と関空の2空港だけだ。関空では、つい最近ようやく2階席に直接搭乗できるPBB(搭乗ブリッジ)が完成したところだ。
今回の旅行はスターアライアンスの特典航空券利用で、当然エコノミークラスだ。タイ航空のA380は3クラスで、1階席と2階席の後方にエコノミークラス、2階席前方がファーストクラスおよびビジネスクラスという構成だ。2階席にも乗ってみたかったけど、エコノミークラスは最後方の少しだけだったので今回は1階席最前方の席を確保した。巡航中に2階席も見に行ってみたけど、この構成でエコノミークラスなら1階席の方が快適だと思う。
スターアライアンスの特典航空券の場合、タイ航空の予約番号はタイ航空に問い合わせなければ教えてもらえない。座席の事前指定やインターネットチェックインにはタイ航空の予約番号が必要で、さらにインターネットチェックインはWebのトップページからリンクがなく、インターフェイスも英語(とタイ語)のみとやや敷居が高い。その分、そうした面倒を厭わない人にとっては希望の座席を選びやすく、空港のチェックインで長い列に並ぶ必要もなく快適だ。
夕方に到着し、2泊して3日目の深夜便で帰国という日程なので、現地で使えるのは実質丸二日となる。あまり欲張らず、1日をアユタヤ、1日をバンコク市内という予定にした。前回まだ就学前の太郎を連れてきた時はチェンマイだけだったけど、親二人はその前にバンコクとアユタヤに来ている。10年以上昔のことなので色々勝手は変わっているけど、見たい場所は概ね分かっているので特にツアーなどは利用せず、自分たちで回ることにした。

初日、関空から念願のA380に搭乗してバンコクへ。新型機だけあって、4発ながら音は双発のボーイングB777などよりずっと静かだ。座席のモニタで見られる機外映像のカメラが機首ではなく垂直尾翼にあるようで、機体が映り込んだ高い視点からの映像になっていて面白い。バンコクの新しいスワンナプーム空港までの飛行時間は約6時間。39,000フィートの巡航高度でも結構揺れた。東南アジア方面はよく揺れるイメージがあるが、たまたまだろうか。空港では入国審査に時間が掛かり、長い列ができていたけど特にトラブルもなく無事通過。まずはATMのキャッシングで現地通貨を引き出し、次に通信手段を確保する。
これまでは日本の通信事業者のローミングサービスを利用してデータローミングは使わず、データ通信はホテルなどのWiFiのみで済ませていたけど、これだけいつでもスマホで通信できる環境に馴染んでしまうとそれも辛い。とは言え、データローミングは1日3000円程度と決して安くはない。そこで今回は、simロックフリーの端末を使っている私が現地のプリペイドsimを購入し、データ通信についてはテザリングでシェアすることにした。複数の通信会社が空港にカウンターを出しているが、今回はタイ最大手のAISのサービスを利用した。LTEには対応しないものの、3G(WCDMA)の通信が7日間までで1.5GB、通話、SMSなどに使えるのが100バーツ分で299バーツというプリペイドsimを買った。結局、通信量を気にすることなく撮った写真をその場でfacebookにアップするような使い方をして、3日間でちょうど使い切る感じだった。(ホテルではWiFiを利用) ただし、iPhoneで常時テザリングをオンにしているとバッテリーの消耗が激しく、1日は持たない。

バンコクの交通事情は15年前からは様変わりしている。大通りの上に高架鉄道のBTSが走り、空港と市内中心部はエアポート・レールリンクという鉄道で結ばれている。今回の宿はスクムウィット通りだったので、エアポート・レールリンクでパヤタイ駅まで行き、BTSに乗り換えて鉄道だけで宿の近くまで行けた。どちらの鉄道も旅行者だけでなく現地の人も多く利用していて、地元の足として定着しているようだった。一方、市内ではトゥクトゥクの数は激減していた。
今回の宿は普通のホテルではなく、コンドミニアムタイプでキッチンとリビングにベッドルームが2つある広い部屋だった。2泊で約400バーツなので、コストパフォーマンスは高いと思う。テラスから見ると、隣や上下の部屋はテラスに大きな観葉植物や物干しがあり、住居として使っているようだった。空き部屋をホテルとして貸しているのだろう。高層階の部屋で、眺めも非常に良かった。
宿にはレストランなどはなく、食事は主に駅近くの露店を利用した。大通り(スクムウィット通り)のすぐ側だったので、小路からひっきりなしにトゥクトゥクやバイクタクシー、軽トラの荷台を客席に改造した車が来ては大通りの前で客を降ろしていく。奥まったところからは大通りや駅までそうした交通を利用するのが一般的らしい。スクムウィット地区は日本人の居住者も多いらしく、日本語で書かれた不動産屋の広告をあちこちで見掛けた。
(書きかけだけどそのまま公開)

J-phone時代からだから、もう随分と長い間ソフトバンクの携帯電話を使っている。当時は地域会社の間で色々融通が利かず、元々関西で契約していた回線を東京に引っ越してから機種変更するためには契約を移す必要があり、番号は変わらないものの付与されるメールアドレスのドメイン部分がjphone-k.ne.jpからjphone-t.ne.jpに変わったりした。これはvodafone時代になってからも同じだったけど、契約については全国一律で処理できるようになって、引っ越す度に契約を移す必要はなくなった。そのため、大阪に引っ越してからもずっと東京のドメイン名(vodafoneになってからはt.vodafone.ne.jpだったかな)を使っていた。ソフトバンクになってからは、ドメイン名から地域を表す文字が消えた。他社もだいたい似たような状況だったと思う。
ついでにもう一つ昔話をしておくと、更に昔のアナログ時代の携帯電話は地域会社の営業範囲を出れば同じグループであってもローミング扱いであり、ローミングエリアでは普段の番号では着信できず、090を080(だったかな?)に替えてダイヤルしてもらう必要があった。ローミングエリアから帰ってくるときに飛行機などで電源を切ってそのまま入れ忘れていると、実際には帰ってきているのに普段の番号にはいつまでもエリア外にいるから番号を変えてかけ直して下さいというアナウンスが流れることになった。それを逆手にとってアリバイ工作に使う人がいたりもした。ほんの20年ほど前の話だが、今から思えば大らかな時代だった。

さて、以上は本題ではなく、いつもながら無駄に長い前置きだったりする。長年使っていたソフトバンクの回線を解約し、MVNOのIIJという会社にMNPで移ったのだ。略号を一応説明しておくと、MVNOというのはMobile Virtual Network Operatorつまり仮想移動体通信事業者のことだ。自社で基地局などの設備を持っているわけではなく、他の事業者の設備を借りてサービスを提供しており、利用者から見ればその会社自前の通信網があるのと同じような感覚で使えるため「仮想」ということだ。MNPはMobile Number Portability、番号ポータビリティ(持ち運び制度)のモバイル版で、事業者を移っても同じ電話番号をそのまま使えるという制度だ。
2015年1月現在、日本国内のMVNOはほとんどがNTTdocomoの回線を利用している。今回新たに契約したIIJmioというサービスもdocomo回線だ。なお、IIJ(インターネットイニシアチブジャパン)という会社は日本で最初にインターネット接続事業を開始したISPだ。毎週火曜日に創業者で会長兼CEOの鈴木幸一氏が日経電子版に連載しているブログは面白く、いつも楽しみにしている。
数年前から「格安sim」などと紹介されるようになったMVNOによるサービスは、現在も多くがデータ通信専用だ。携帯電話やスマートフォンなどとは別にタブレットなどを持ち歩き、いつでもネットに接続したいという需要に応えるものだ。モバイルWiFiルータと組合せ、外出先でのパソコンのネット接続手段としての利用を想定したサービスもある。通信量や帯域によって月額1000円~3000円程度の価格帯のサービスが多いようだ。
2年ほど前から、通常の携帯電話と同じように通話も可能なサービスが出てきた。こちらはスマートフォンなどでメインの回線として利用することを想定しており、大手のキャリアから乗り換える際にはMNPで電話番号も引き継げるようになっている。
IIJmioで現在契約しているプランは音声通話可能なものとしては一番安いタイプで、基本料が月額1600円だ。これに通話料の他、通信量が一定量を超えた場合に追加するクーポンを買えばそれが加算されるが、自分の使い方ではまず2000円を超えることはないと思っている。ソフトバンクでは毎月6000円~7000円程度払っていたので、月々の料金はかなり安くなる。ただし、これには若干注意が必要だ。
大手キャリアは、回線契約と端末販売をセットで手がけている。そのため、iPhoneのように10万円近くするような高価なスマートフォンであっても初期費用がかからずに手に入れることができる。途中解約を防止するために2年間毎月一定額を利用料から割り引く仕組みが多いが、ちゃんと最後まで割引を受ければ実質的に端末価格の自己負担は4割程度で済む。一見割高な大手キャリアの利用料だが、その一部は端末の販売奨励金として利用者に還元されているのだ。
また、新規契約、特に他社からの乗り換えには数万円程度のキャッシュバックが行われることも多い。事業者にとっては契約数を増やす、特に同時にライバルの契約数を減らせる乗り換えについては初期コストを掛けてでも獲得したいのは当然だが、これは原資を負担している既存の利用者と還元を受ける人が別なので、不公平感が強くしばしば批判されている。
この仕組みを賢く使って2年毎にキャリアを乗り換えている人もいる。MNPを使えば電話番号は変わらないし、iPhoneのように複数のキャリアで扱っている端末なら使用感も変わらず、購入済のアプリやコンテンツが無駄になることもない。そういう人が増えれば、ずっと同じキャリアを使い続けている人はそれだけ損をすることになる。
事業者にとって本来有り難いはずのロイヤリティの高い顧客を冷遇し、浮気がちな顧客を結果的に厚遇することになるこの仕組みが健全だとは思わないが、ずっと指摘されながらも未だに続いていることを思えば、そう簡単にはなくならないのかも知れない。
MVNOでも専用端末を用意している場合があるが、大手キャリアのような豊富なラインアップはなく、基本的には端末は利用者が勝手に用意して下さい、というスタンスだ。販売奨励金のようなものもない。大手キャリアが販売している端末には他社の回線では使えないようにsimロックが掛かっているのが一般的だが、docomo回線を利用しているMVNOであればロックの掛かっていないsimロックフリーの端末の他、docomoが販売している(docomoのロックが掛かっている)端末もそのまま使う事ができる。ソフトバンク回線を使うMVNOサービスがあれば手持ちの端末がそのまま使えるので便利だったのだが、昨年少し噂にはなったけど結局話がまとまらなかったらしく、現在も実現していない。docomo以外の利用者がMVNOに乗り換える際には、キャリアの販売奨励金に頼らない端末の購入価格と合わせ、2年間の総支払額で比較する必要がある。
私の場合、解約手数料の掛からない契約更新時期が今年1月だったのでそのタイミングを待って乗り換えたが、端末は昨年10月にiPhone6をAppleから購入した。10万円弱なので24ヶ月で割れば月当たり4000円程度であり、月々の利用料が2000円だとすれば合計6000円となって実際にはそれほど安くなるわけではない。それでも乗り換えに踏み切ったのは、海外で現地のプリペイドsimが使えるsimロックフリーの端末を使えるというメリットと、今後端末の更新タイミングを自由に選べるメリットを重視したからだ。さらに、ここ数年のパターンとして私が2年置きにiPhoneの新型を買い、そのお下がりを太郎が使うことになっているのでその分の回線契約の選択肢を拡げるという意味もある。だから、誰にでもお勧めできるものではない。
もう一つの注意点は、いわゆるキャリアメールと呼ばれるメールアドレスはMNVOでは使えないということだ。メールアドレスそのものはいくらでも無料のものがあるし、携帯電話でキャリアメール以外をブロックしているという人も以前ほど多くはないだろう。ただ、iPhone限定の話になるがキャリアメールはMMS扱いになるため、メールアプリとは別のメッセージアプリで扱えるため、そこに利便性を見出している人もいるかもしれない。本来のMMSというのはSMS(電話番号でやりとりするショートメッセージ)の拡張版で、タイトルが付けられたり添付ファイルを送れたりできるようになっているが基本的には電話番号でやりとりするものだ。ところがSMSがキャリアをまたいで使えなかった時代が長く続いた日本では@のついたインターネットメールアドレスを使う携帯メールが普及し、MMSという共通仕様のサービスの出番がなくなってしまった。3大キャリアのうち、Vodafone時代にグローバル仕様のシステムを作っていたソフトバンクだけはMMSの仕様で携帯メールを実装しているが、docomoもauもMMSは結局採用していない。つまり、電話番号で(つまりiPhoneであればメッセージアプリで)MMSをやりとりできるのは、結局ソフトバンク同士だけというのが日本国内の現状だ。
現在の日本の大人にとって携帯電話は必須だし、スマートフォンが手放せないという人も多いだろう。その契約の仕方に自由度が増えて、様々なサービスを選べるようになるというのはとても良いことだと思う。ただ現状では、これまでのキャリア側から提案されているような使い方で特に不便も不満も感じていない人が、積極的に大手キャリアとの契約を解除してMVNOを利用するメリットは実感しにくいと思う。私のように、日本ではあまり一般的でない使い方に馴染んでしまっている人には良い時代になったものだ。国内で販売されていないNokiaの端末を取り寄せ、なんとかソフトバンク網で使えるように工夫していた事を思えば天国のようだ。あの頃、いつかはこんな風にならないかな、と夢見ていたことが、ほとんどそのまま実現できているのだから。

10月の上海に引き続き、先月はフロリダに出張に行ってきた。
今回も2人での出張だけど、同行者は上司ではなく、普段一緒に仕事をする人でもないので随分気が楽だった。海外出張だけでなく海外に出ること自体が初めてという人だったけど、その人もいい経験になったと思う。
出張が決まったのが遅かったのでPEXでは安いチケットが手配できず、格安航空券で手配したのでANAの運航便をユナイテッドの便名で発券していたり、その逆のパターンだったり、バラバラの組合せだったので一部の区間は事前の座席指定ができなかった。まあ、安いチケットなのでこの辺りは仕方ない。
大阪の伊丹空港から成田、オヘア(シカゴ)を経由してタンパ(フロリダ)という経路だったけど、太平洋を越える成田~オヘアの区間(運行はANA)が未指定だった。海外出張や旅行で日系のエアラインを使ったことがなくて知らなかったのだけど、国内出張で散々使っているため付いているステータスが随分役に立って、その区間を無料でプレミアムエコノミーにアップグレードしてもらえた。同行者も含めてチェックインは優先だし、荷物にはプライオリティタグも付けてもらえた。社蓄にもいいことはあるものだ。
オヘアではやはりステータスのお陰でユナイテッドのラウンジに入ることができたけど、乗り継ぎ時間は短めにしていた上に次の便の搭乗順が早いため、30分ほどしかくつろげなかった。アメリカの国内線はチェックイン荷物が別料金の場合が多いため、みんな結構な大荷物を手荷物として機内に持ち込む。そうすると収納場所の確保に困るので、なるべく早く乗りたい。そのため搭乗順が5つくらいのカテゴリに分けられ、料金やステータスに応じて搭乗順を振り分けているようだ。我々は持ち込み手荷物なんて座席の下にでも入る程度なので急いで乗る必要もないのだけど、せっかく優先で乗せてくれるのでさっさと乗り込んだ。
シカゴでは雨が降っていたけど、フロリダはもちろん晴天だ。飛行機の中であまり寝られなかったのでかなり眠くなっていたけど、現地はまだ昼である。長い1日になる。空港からホテルまではレンタカーを利用する。会社のルールではレンタカーの利用は推奨されていなくて、今回は乗り合いのシャトルサービスも利用できてそちらの方が安かったのだけど、そこはワガママを通した。アメリカでは車がないとやっぱり不便だからだ。
事前に予約して、チェックイン書類も用意していたので手続きはスムーズだった。書類と鍵を渡されて言われた番号を探すと、そこに車が停まっていた。返却の方法について誰も説明してくれないので不安になって係の人に聞いたら、「空港に着いたら『レンタカー返却』のレーンに沿っていくだけ。バカでも分かるから心配するな」と素っ気ない答え。まあ、そういうものなんだろう。
借りたのは一番安いクラスで、シボレーの小型車だった。2人で乗るには十分だろう。左ハンドルに右側通行はともかく、左右のドアミラーで曲率が違い、ルームミラーを含めて3つのミラーで全部見える大きさが違うので慣れるまで距離感が掴みにくく、車線変更や合流が怖かった。アメリカで運転するのは初めてだったので、せっかくだから2日目以降は会議が終わってからダウンタウンまでドライブしたりして、運転にはすぐに慣れた。
ナビゲーションは別料金のオプションだったので付けなかったけど、iPhoneのMapで十分だった。通信についても、今回はこれまでとは別の方法を試してみた。普段の出張なら個人所有のスマホをそのままローミングで使い、データローミングはオフにしてデータ通信はWiFiだけで済ますところだ。

SNS、特に140字のtwitterに慣れてしまうとなかなかブログの記事を書こうという気にならない。長文の投稿も140字までに分割して書くクセが付いてしまうのはあまりよろしくない気がするので、久しぶりに海外出張ネタでも書いてみよう。(ここまで116字。既にクセが…)
IAEAの共同研究に関する国際会議で、先月上海に行ってきた。IAEAが行う民生用原子力利用に係る研究活動は色々な形があるが、今回参加しているのはCRP:Coordinated Research Projectというもので、参加する国、機関がそれぞれ持ち出しで費用を負担する形になっている。とは言え、会議を主催するとそれなりに費用も掛かるので全ての会議をウィーンのIAEA本部で開催することはできず、ホストも持ち回りになったりする。今回は上海にある中国の核工程研究設計院というところがホストを引き受けてくれたのだ。会議期間中全てのランチとディナー、ホテルから会議場までの送迎の面倒を見てくれて、会議の合間にはちょっとした軽食や飲み物も用意されていて、持って行った現金を本当に1元も使わなかった。アジア的なホスピタリティというか、アメリカやヨーロッパでは考えられないほど至れり尽くせりだった。まあ、ちょっと飲み物やスナックを買うにも苦労するのも事実だが。
他の参加者はそれでも夜連れ立って飲みに行ったりしていたようだった。今回の出張では日本人同士の付き合いの必要がなく、できればそうした交流にも参加したかったのだけど、発表の準備や抱えている別件の対応などで全く余裕がなく、ホテルの部屋に籠もってひたすら仕事をしなければならなかった。
ただ、ほとんどの参加者が同じホテルに泊まっていたので朝食の時には必ず誰かと顔を合わせた。普段の国内出張だと朝食は大急ぎで掻き込むことが多いけど、なるべく余裕を持って準備しておき、色々な人と同じテーブルに着いてゆったりと話しながら食べるようにした。他の会議で元々知っている人も何人かいたのだけど、これまでは立ち話程度しかしたことがなかったのが、今回で随分親しくなることができた。昼や夜の会食でも、なるべく一緒に出張した上司を含む他の日本人を避けて席に着くようにしたので、余計な気遣いをすることなく会話を楽しむことができた。これまでの海外出張はほとんどがお客さん(日本人)と一緒だったので、国際会議であってもあまり好き勝手にはできなかったのだ。
この共同研究プロジェクトには自社研究として持ち出しで参加しているので、予算は厳しいけど自由度は大きい。お客さんの後に控えておとなしくしている必要もなく、思ったことを好きなように喋れるというのは遙かに気が楽だ。プレゼンも自分でやったのだが、やはり発表した後には休憩の時などに色々な人が話しかけて来た。業務出張なので会社にとって有益であることが第一だが、自分自身にとっても得るものの大きな出張だった。日本人は優秀な人でも海外では奥ゆかしい人が多く、せっかく良い発表をしてもアピールがおとなしすぎて(発表資料を裏で作っている者としては)見ていて歯痒い事も多い。私は経験も技術力も大したことはないけど、神経が図太いのであまり物怖じすることはない。それがいつも良い方向に働くとは限らないけど、「阿吽の呼吸」が通用しない海外で必要以上に奥ゆかしいのは、マイナスでしかないと思う。
さて、ホテルの部屋に籠もって仕事をするにはまずは会社のネットワークに繋がないことにはどうしようもないのだけど、今回はそこで随分苦労した。ホテルは5つ星だったので無料のインターネット接続が提供されていて、部屋番号とパスポート番号の下5桁で認証するという仕組みだった。会社のセキュリティー設定がWeb認証タイプの公衆回線と相性が悪く、国内でもいつも苦労するのだけど、認証ページのURLさえ分かれば面倒なだけで難しくはない。いつもは自分のiPhoneで確認するのだけど、今回何故かiPhoneは認証なしで繋がってしまい、URLの確認ができなかった。ホテルのスタッフに聞いてみたのだけどなかなかこちらの意図が伝わらず(これはまあ仕方ない)、ホテルのITスタッフに部屋まで来てもらって見てもらうことになった。プロキシの設定を少し変えたところ無事に認証ページにリダイレクトされ、目的はすぐに達成できたのだけどこのITスタッフというのが確認と称して次々とパソコンの設定画面を開くので、勝手に設定を変えられないよう一瞬も目を離せなかった。好きなような弄らせていたら何をされるか分かったものではない。
無事にインターネットに繋がり、VPNを通して会社のネットワークへの接続もできるようになったのだけど回線品質は不安定で、できることはかなり制限された。まあ、メールが使えて社内のファイルサーバーにアクセスできれば何とかなる場合が多いけど、Webがほとんど使えなかったのは不便だった。
会社のVPNを通さないインターネットでは、有名な話だが政府によるフィルタリングが働いていてGoogleのサービスやtwitter、facebookといったSNSは遮断されている。これを回避するためのサービスも色々あって、国外のプロキシやVPNサーバーを経由し、そこまでの通信を暗号化することで検閲を回避するものが多い。実は事前に1つ用意していたのだけど、実際に試してみると見事にブロックされていた。検閲回避目的のVPNはバレるとブロックの対象になるようで、常に新しいサーバーを立てて当局とイタチごっこを繰り返しているような状態らしい。現地で見付けたサービスは繋がるときと繋がらない時があって、繋がってもある程度の時間が経つと勝手に切断されたりした。サーバー側の問題かフィルタリングのためか、あるいは単にネットワークの遅延によるものかは分からない。とにかく、どこででもインターネットが使えるのが当たり前になって久しいけど、ネット接続にこんなに苦労するとは思わなかった。
なお、日本の携帯電話事業者が提供するローミングサービスでデータ通信すればこうしたフィルタリングは一切なく、特に苦労することもないらしい。当局が気にするのはあくまでも国民であって、外国人が外国のサービスを利用することにはそれほど頓着しないようだ。今は昔と違って国際ローミングでのデータ通信も定額制になっている。1日3000円弱だったと思うが、そのくらいの出費を気にしない人なら余計な苦労はしなくても済む。貧乏性の私は苦労してでも余計な出費を避けたい。
ホテルと会議場の往復もバスでの送迎で、ダウンタウンを散策する暇もなく、上海の街はほとんど何も見ていない。ただ、間に1日だけ工場を視察するという行程があり、これもバスでの移動ながら少しだけ「見る」ことができた事について書いておこう。
目的地の工場は溧陽(簡体字では「溧阳」、読みはLiyang)というところにある。南京に近く、上海からは300kmほど離れている。3時間半ほど掛けてバスで行ったのだが、ほとんど山らしい山のない平坦な地形ということもあり、視野の中から高層ビルを含む市街地が消えることはなかった。ほんの一部しか見ていないが、この国の圧倒的な人口の多さを垣間見た気がした。
大気汚染については上海の町中では気にならなかったが、開けた場所だとやはり空気が霞んでいるのが分かる。今の季節は空気が澱みにくく、暖房用の石炭消費も少ないので一番マシなはずだが、それでも大気汚染は深刻な問題なのだろう。尤も、霞が本当に汚染なのかどうかは分からない。周りのヨーロッパ人たちは皆汚染だポル-ションだと騒いでいたけど、私を含め気象学の知識がある人は、多分誰もいなかったと思う。
工場の視察は、会議室かどこかで簡単な説明を受けて、用意された弁当を食べて現場を見る、といったものをイメージしていたのだが、実際には随分趣が違った。まずは工場ではなく市内の一流ホテルに案内され、披露宴にでも使うような大広間に設えた会場で工場の運営会社の会長、社長列席のもと、大スクリーンで紹介ビデオを見て、逐次通訳付きでプレゼンと質疑が行われた。そのままホテルのレストランで本格的な食事をし、工場を視察した後は再びホテルの会場で質疑を行った。全て工場側の負担でやっているはずだが、とてつもなくお金が掛かっていると思う。それでも、原子力用の資材を製造し、国外のマーケットにも浸出しようとしているこの会社にとっては「IAEAの専門家が視察に訪れ、高く評価した」という実績を作ることには十分な価値があると判断したのだろう。
工場は複数の敷地に分かれていて、時間の都合で1つ以外はバスで通り過ぎるだけだったが、通り過ぎるだけの工場にも「熱烈歓迎 IAEA何とかかんとか」という立派な看板が設置されていた。
(書きかけだけど一旦公開)

去年の秋に受けた健康診断の結果で中性脂肪の何とかいう値が正常値に収まっていなかった。これまでコレステロールか何かで「要観察」みたいな結果になった事はあったけど、中性脂肪は初めてだ。40代になるとあちこちガタが出るものである。
定期的に何か運動ができればいいのだろうけど、スポーツジムに通ったりするのは時間的にも料金的にも難しい。ちょっとした筋トレくらいなら家でもできない事はないけど、元来怠け者なのでなかなか続くものではないし、そもそも今の私に必要なのは筋トレではなくカロリーの採りすぎを解消することだ。要するに、摂取カロリーに対して消費カロリーが少ないので余った分が脂肪になって溜まるのだ。
20代の頃はかなりの大食いで、30代になってもよく食べてはいたけど、40前後からは食べる量は随分減っているし、元々お酒も飲まない。今以上に摂取カロリーを抑えるのは辛いというか、悲しいではないか。まあ、職場であまり気にせずポリポリ食べているスナック菓子とかチョコレートとかは控えるようにしよう。
そうすると、カロリーバランスを保つ為には消費カロリーを増やすしかない。時間と根性の負担がなるべく少なくなる方法として、毎日の通勤時に一駅分ほど歩くことにした。実際に地下鉄を一駅手前で降りて歩いてみると、10分程度しか掛からなかった。中性脂肪を消費するには20分程度運動を続けなければならないそうなので、もう一駅手前で降りてみると丁度20分くらいだった。以来、毎朝2駅分、帰りも1駅分歩いている。

さて、ここまでは長大な前フリでここからが本題だったりする。昨今のスマートフォンはもちろん、フィーチャーフォンとかガラケーとか呼ばれる従来型の携帯電話にもGPSチップが載るのが当たり前になっている。チップメーカーから通信チップと一体になったモジュールで提供されるので、GPSを削ってもコスト削減にはならないのだろう。携帯端末でのGPS利用と言えば地図とかナビゲーション、あるいは写真のジオタグなどが一般的だが、スマートフォンではスポーツ用のトラッキングアプリがたくさんある。元々は登山やサイクリングで利用されてきたGPSロガーがスマートフォンに融合した形だ。毎日持ち歩くスマートフォンにアプリとして載ることで、サイクリングやジョギングなどの本格的なスポーツ以外でも気楽に使えるようになった。
そう、駅から会社まで歩く、ただそれだけの事にもGPSトラッキングアプリが使えるのだ。これが、モチベーションの維持に意外なほど役立つことが分かった。掛かった時間やペースが記録されるという意識があるので、自然とペースが上がる。毎回消費カロリーの概算値が表示されるので、お菓子をつまむ時に「これで10分の歩行」とか換算できて抑止が働く。歩いた積算距離が積み上がっていくのも地味に嬉しい。元々歩くのは速い方だと思うが、意識してさっさと歩いていると他の歩行者に抜かされるということはほとんどない。敵わないのはヤマト運輸のドライバーくらいだ。彼らは荷物の載ったカートを時には2つ押ながら、私がかなり頑張って歩いている横を涼しい顔をして抜いていく。
記録を取って歩くようになってから、会社の帰りに少し長めに歩いてみたり、出張でも少しの距離なら歩くようになった。例えば、東京の霞ヶ関界隈くらいだと浜松町から歩く。知らない町を歩くと、電車やタクシーでは見落とす色々な物に気付いてなかなかに楽しい。

ここで話は更に変わって、トラッキングの仕組みというマニアックな領域に入っていく。スマートフォンなんかだと、GPSを使うアプリを立ち上げたらすぐに大まかな位置を取得し、10秒も経たずに高精度で位置を特定する。これは実はかなり凄いことなのだ。GPSの衛星が送出している電波には衛星時計の補正データや軌道上の位置データ、電離層補正パラメータ、さらに全ての衛星の健康情報や軌道情報などのアルマナックデータなどを含む。これらは6秒のサブフレームが5つ集まった30秒のフレームで構成され、航法メッセージデータは全体で25フレーム、つまり12.5分となる。受信機が何の情報も持っておらず、GPS衛星からの情報だけで測位する場合、受信開始から実際に測位できるようになるまで12.5分もかかるということだ。実際には、過去に受信したデータをメモリ上に覚えていたり、スマートフォンなどの通信端末であれば基地局からの通信で情報を取得するなどして素早く測位モードに入るようになっている。
それでも、最低限時刻データだけはGPS衛星から直接取得しなければ衛星と受信機の距離を計算できない。そして時刻データが送られるのは1フレームに1回、つまり30秒に1回しかない。
最近のスマートフォンがどうやっているのか詳しくは知らないが、色々な工夫を組み合わせているのだろう。iPhoneはGPSだけでなく、ロシアが運営しているGLONASSという衛星測位システムも利用できるようになっている。将来的に準天頂衛星が使える様になれば、日本やオセアニアでは衛星測位で誤差10cm程度の高精度な情報が得られるようになるかも知れない。
さて、一度測位モードになった後は連続して位置情報を取得できるようになるが、何せ遠く離れた衛星からはるばる届く電波に依存しているわけで、情報が乱れることもある。地図上に現在位置を表示するだけなら短時間おかしな場所を表示してもそれほど不具合はないかもしれない。ところがトラッキングとなると、全て記録されるので大きな誤差が混じると統計データがおかしくなってしまう。以前造成工事で重機の動きをGPS(高価なRTK-GPS)で管理するという仕事をしていた時、単純に一定時間ごとに測点を記録するプログラムを作ったことがある。ついでに重機の速度を計算してレポートに書き出すコードを加えたら、普通は5km/hくらの重機がある日マッハを越える速度を叩き出した。もちろん実際にカッ飛んだわけではなく、一瞬通信が乱れて数kmの誤差が出た位置を正直に記録し、次の瞬間また戻ってきたのを律儀に計算してしまったのだ。これはレアケースだったけど、数m程度の誤差は割と頻繁に発生した。そこで、前後のデータと見比べて明らかにおかしなデータは無視するような処理を追加し、無茶苦茶な数字が出ることはなくなった。
実際に歩いたデータを見てみると、実際には真っ直ぐに歩いているところで数m程度はふらついた軌跡が残っている。移動距離や平均速度をどうやって計算しているのか知らないが、ある程度中を抜いてやらないとかなり誤差が(大きい方に)出ると思う。そうした計算のノウハウは、エンジニアの知恵の出しどころだろう。もっとも、スピードが上がれば誤差の問題は相対的に小さくなる。普通は歩くのにトラッキングアプリを使う人はあまりいなくて、ジョギングとかサイクリングが多いだろうから歩きには最適化されていないかも知れない。

(まだ書きかけだけど公開してしまおう。まだ追記します。少なくともそのつもりです。)

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