生活のリズムを身に付けつつある過程の子供は、お約束通りというか、物事が予想と寸分違わず展開するというのが嬉しくて仕方ないらしい。だからまぁ、親としてはアホらしいと思いながらも子供が期待する通りの行動を取ったりするわけだ。特に言葉を覚えたての子供、要するにウチのチビは会話においてその傾向が顕著で、しかも期待通りの反応が返ってこなかったら生意気にも一々訂正する。
わざと怒られるような事をして、こっちが怒らなかったら「コラー!は?」とかヘラヘラしながら言ってみたり、抱っこをねだってすんなり抱っこしてもらったら「も~、は?」とか抜かす。本当に怒られたら2秒で泣くくせに。
子供の相手はとにかく気持ちを大きく持ってかからなあかん。でもま、親ちゅうても人間やから当然虫の居所が悪い時もあるわけで、そんな時には大して悪いわけじゃなくてもわざと泣かしてみたり。ごめんな、太郎。ごめんねって言われたら何て言うんやったっけ?
「…いいよ。おとーしゃん、わるくないよ」
健気でよろしい。