先日、珍しく早く帰宅できた日のことです。太郎はとりあえず一人で機嫌良く遊んでいるのですが、母親はどうも不機嫌そうです。どうやら、反抗期まっ盛りのチビさんが全然言うことを聞かないようです。この頃は随分ふてぶてしくなってきて、親に怒られてもあまり堪えていないようです。しかもこの日は父が早く帰宅することを伝えていたので、イザとなればお父さんに守ってもらおうという目論見もあったのかも知れません。
実際、父にはベタベタ甘えてくるものの言うことはやっぱり聞きません。わがままを言ってもお父さんは怒らないとでも思っているのでしょうか。あんまりナメられるのも癪なので(←そういうレベルか)ここは少し厳しく接することにしました。
「太郎、何でちゃんと言うこと聞かれへんのや」 「きけるもーん」 「聞いてへんやろ」 「きいてるもーん」 「じゃ、ちゃんと椅子に座ってご飯食べれるか?」 「やだもーん」
最近この、「~もーん」が気に入っているらしくよく使っています。人を小馬鹿にしたような表情も板に付いてきて、小憎たらしいことこの上ありません。
「そうか、じゃ、食べなくていい」 「たべるもん」(ちょっと弱気) 「ちゃんと言うこと聞けない子は食べたらアカン。勝手に遊んどき」 「たべるー!」(半泣き) 「ちゃんと、かおりちゃん(母)、ごめんなさいって謝って、椅子に座ってご飯食べれるか?」 「やだ!! …ひっく…びえ~ん」遂に泣き出しました。泣いて少し素直になったところで懇々と言いきかせ、何とか自分の非を認めさせます。
「かおりちゃん、言うこと聞かなくてごめんなさいって謝れるか?」 「…ひっく…かおりちゃん、ごめんなさい」 「太郎が悪かったか?」 「うん」 「何で?」 「ん?」 「太郎、何で謝らなあかんのや?」
「…ごはんたべたいから」
本音はそれですかい。