クビ

投稿者: | 2005年4月25日

今月の初めの方で書いたとおり、たろ父は諸般の事情により先月まで勤めていた会社をクビになりました。しくしく。じゃなくて移籍出向だって。今回の話はそのクビではなく、本当の首又は頸、頭と胴体を繋いでいる、キリンは特に長いアレ、あるいはそれより上の頭部を含めて言うところの”首”のことです。
太郎のお気に入りVTR/DVDにはスタジオジブリ作品が多く含まれていて、「もののけ姫」も例外ではありません。この作品、人(文明)と自然の共生をテーマにした素晴らしい映画ですが、小さい子供が観るには多少バイオレントに過ぎる場面も少なからずあります。矢が当たった侍の手首がちぎれたり、首が飛んだりといったシーンがやたらリアルで、それだけにインパクトも強いらしく太郎が「くびが、ぽーんととんだ」といったことを度々口にするようになっていて、ちょっとまずいかな、と気にはなっていました。それでも、とても気に入って何度でも観たがるのでついつい観せていて、恐らく数十回は観ていると思います。
事が起こったのは土曜日の昼下がりでした。機嫌良く遊んでいた太郎が母親に何かを拒否され、いきなり泣き声になりながら小声で言いました。
「そんなことゆったら、かおりちゃんのくび、きるよ。ほうちょうで」
一瞬で凍りついた空気を感じてか、終わりの方はほとんど消え入るような声でした。あまりのことに言葉を失う両親。なんかヤバイ、と感じながらも何が悪かったのか分かっていない4歳児。妙に長い数秒間が無音のまま過ぎます。
「今、何て言った?」
その後、小一時間に渡って両親にこっぴどく叱られ、折檻(ビンタ&おしりペンペン)され、反省するまで出てくるな、と暗い寝室に閉じ込められ、さすがに懲りたようです。その後も時折クセで「くびが…」と言いかけますが、「とれないとれない。たおれただけ」と言い直します。更に、「おとうさん、くび、だいじにしぃや。ぜったいやで」と気を遣ってくれます。はい、自重します。

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