ゴールデンウィーク

投稿者: | 2005年5月11日

終わってみると、10日も休みがあった割にはこれといって何をした、ということがなかった。今年の黄金週間はカレンダー通りの休日に2日加えれば10連休になるという、恵まれた環境の人にはかなり嬉しい組み合わせだった。特に旅行の予定もなく、遠くへ帰省する必要もなく、勤務環境にも恵まれたのでウチは夫婦そろっての10連休だったのだ。ちなみに、太郎は月曜日だけ登園したので3連休+6連休となった。
連休中、結構ハマッたのがIPテレビである。である、とか書いておきながら正式に何と呼ぶのか知らないのだが、某KとかDとかが付くプロバイダーでは光プラスTVと称する、インターネットプロトコルを用いてストリーミング方式、若しくはオンディマンドで動画を配信して、ホームネットワークなんたらという端末を通すことによって通常のTVで視聴できるようにしたサービスである。要するにケーブルテレビのIP版と考えればよかろう。3月末にプロバイダーの乗換えを決意し、手続きの遅れから3週間程インターネットに接続できない状態が続いていたのだが、連休に間に合わせるかのように4月27日にKDDIのサービスが利用可能になったのだ。
36kやら54kやらのモデムでジーコロやっていた頃を思うと、テレビでの視聴に耐え得る画質で動画をストリーミング再生する為に占有する帯域を考えるだけでもったいないおばけの声が脳裏をかすめるのは私が小心者だからか。ま、P2Pのファイル交換なんかに比べたらストリーミングなんてかわいいものなのかも知れない。えぇい構うものか、きっちりと対価は払っておるのだ。24時間IPテレビを垂れ流そうと、オペレーティングシステムのインストールファイルをまるごとダウンロードしようと、何も後ろめたいことはないのだ。
申し込む時には、FOXが観れたらいいや、くらいに考えていたのだが、実は一番観ているのはアニメチャンネルなのだ。そう、幾つかあるアニメチャンネルの一つで、あのガンダムをやっていたのだ。「アムロ、行きます!」とか、「赤い彗星」とかの、あのガンダムである。私は別に、熱烈なガンダムファンというわけではない。20年前のTV放映を、毎回必ず、というわけでもなく普通に観ていただけである。それでも、当時の少年達の一般常識としてモビルスーツには量産型とプロトタイプがあり、ジオン軍の隊長機には角(ツノ)があることは知っていたし、自転車だろうが筆箱だろうが赤いものを見れば「シャア専用だ!」と騒いでいたものである。
ガンダムについてはネット上に数多あるガンダム関連サイトで色んな人が熱く語っているので、ノスタルジーに浸りたい30代~40代の方、いや別に限定しなくてもよいのだが、ともかく興味を持たれた方はそれらを訪れてみることをお勧めする。私も2日ほどこれらのサイトを巡回して復習し、各ストーリーの時代背景などをそれなりに解説できるようになった。って誰に解説するというのだ。
ところで、家族そろってガンダムを観た次の日、遊びに行った実家でのことである。太郎がどこからか小さい茶色の毛布を見つけてきて、ずっとそれをマントのように羽織っているのだ。暑いだろう、と思って聞くと、「ううん、あつくない」と言いながら額に汗をにじませている。一体何だというのだ。ふと、前日観たガンダムの1シーンを思い出した。場面は地球上の片田舎。主人公のアムロは軍人の自覚がなく、何かで嫌になって自らが所属する部隊を飛び出してしまう。で、私服でその辺の食堂に入って休憩している時にたまたま敵軍の一団がやはり休憩に訪れるのである。この説明だけで、ここで出会ったジオン軍部隊の長がランバ・ラルという名であるとまで分かってしまう人が少なからずいる事を私は確信しているのだが、ともかくその時のアムロの格好というのが、確か茶色っぽい毛布のようなものを頭から被っていたのである。
確かに、アムロは主人公である。男の子として、戦い系マンガ及びアニメの主人公に感情移入して真似をするのは自然であろう。しかし、この回に限ってはアムロはちっとも格好よくない。戦争が怖くて敵前逃亡するのだ。この回に限らず、ガンダムに於いては主人公は必ずしもヒーローではない。存在感のあるキャラクターはほとんどが敵側だし、アムロとシャアでどちらがカッコイイか、といえば間違いなくシャアだろう。
とは言え、やはり主人公であるからアムロはそれなりに魅力的に描かれているだろうから、アムロの真似をしたがる、というのはまぁ良いだろう。でもその茶色の毛布はちょっとどうかと思うぞ。

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