お泊り保育

投稿者: | 2006年7月12日

先週末、保育園における恐らく最大のイベントであるお泊り保育があった。ただ保育園に泊まるというだけでなく、昼間はみんなで電車に乗ってプラネタリウムに行ったり、保育園で育てている野菜を使って料理をしたり、夜は花火をしたり、盛りだくさんな内容なのだ。保育園の中でやることについてはともかく、数名の引率で電車による移動というのには親の中でも賛否があって、事前にアンケートを取ったり話し合いを持ったり、保育園も大変だったと思う。決まってからも予行練習で駅まで歩いたり、電車に乗るシミュレーションをしたりしていたようだ。ウチも前の週末には練習がてら電車でお出かけしてみた。
当日の朝、普段は起こしてもなかなか起きない太郎が目覚し時計も鳴っていないのに1人で起き出し、「おとうさん、きょうおとまりほいくやで。おきな」と元気に言った。気合十分である。それはいいのだが、どうも少し熱っぽい気がする。測ってみるとはたして37.7度もある。どうしてこうも間が悪いのか。とりあえず元気にはしているので、薬で熱を下げて保育園に連れて行った。熱が上がったとしても、連絡を受けて2分後に迎えにいける距離である。先生に、少し熱があることを伝えておく。熱はちょっとサバ読んだけど。
全員揃ったところで、プラネタリウムに出発。駅までは大人の足で10分程度。片側4車線の大きな道路も横断する、なかなかハードなルートである。親の中には心配なのとヒマなのとで、車で尾行を試みる人もいた。ウチはそこまでするつもりもなかったので、さっさと帰って用事を済ますため車で外出した。行った先はオートバックスである。老いる高官、じゃなくてオイル交換をしに行ったのだ。しっかりしろIME。ところが、ピットは開いていて人はいるものの開店まではまだ30分ほどあるらしい。仕方ないので駅まで様子を見に行って時間つぶしをすることにした。駅のロータリーには見覚えのある挙動不審な車が停まっていて、挙動不審な母親が様子を覗っている。見つかって「バカ親ナカーマ発見。しかも夫婦揃ってダブルバカでやんの」とか思われるのも恥ずかしいので、ロータリーは避けて別のスポットを探す。結局、踏切の近くで一行が乗った電車が通り過ぎるのを確認して、オートバックスに戻った。
昼食前には保育園に戻ってくる予定の一行は、予定より1時間ほど遅れて帰ってきた。家の前の公園でカメラを持って待ち構えていた妻の人は待ちくたびれて不機嫌になっていた。ようやく帰ってきた子供たちを公園の遊具の陰からこっそり撮影していたが、しっかり先生にバレたらしい。後で聞いたら、子供にもバレていたそうだ。目敏い子は目敏いのだ。出発した時は列の真ん中くらいにいた太郎は、しっかり最後尾にいた。やはりな。カメラを持った親に気付くなんてことは以下略。
昼食後のプログラムは各種レクリエーション、クッキング、入浴と続く。夜は花火をすることになっていたが、あいにく午後からずっと雨である。雨の場合は別の企画を用意してあるそうで、夕食後に一度見に行くと楽しそうな声が聞こえてきていた。朝の熱が心配だったが、連絡がないところを見るとなんとか持っているのだろう。安心していたら、夜の9時頃に保育園から電話がかかって来た。聞けば、ずっと微熱が続いていて入浴は見合わせたとのこと。本人は元気にしてるが、その時点で38度くらいあるのでどうしましょうか、という相談だった。本人は泊まる気満々だし、就寝後に熱が急上昇するというパターンはこれまでほとんどない。その場合も、2分で迎えにいけるのだ。何かあれば夜中でもすぐに連絡してもらうよう頼み、そのまま寝かせてもらうことにした。ちなみに、先生方は交代で一晩中寝ずの番をするらしい。ご苦労様です。
結局、朝まで連絡はなく、無事に乗り切ったらしい。熱は徐々に下がってきたとのことだった。迎えに行くと、講堂で園長先生が最後の講評をやっていた。このお泊り保育を経験したことで、みんなは一回りお兄ちゃん、お姉ちゃんになった、というようなことを言っていた。確かにそうだと思う。ほとんどの子については。講評が終わると、子供たちは一斉に待ち構えている親のところへ走ってくる。晴々と自信に満ちた顔をしている子、緊張の糸が切れて泣き出す子、みんな、大きく成長したことだろう。さて太郎はというと、比較的近いところにいたはずなのに例によって最後のほうにようやくやってきた。いつもと変わらず、ヘラヘラ~、フニャフニャ~である。物怖じしないというのは悪いことではないが、人間、成長するためにはある程度のストレスが時には必要である。ま、こればっかりは親譲りの性格なので言っても仕方ないが。また差をつけられましたか。ま、それでも太郎なりによく頑張た。熱も上がらなかったし。本人も、自信だけはしっかりと付いたようである。

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