ずいぶん昔、職場でコンピューターが普及して1人1台が当たり前になってきた頃、これによってオフィスのペーパーレス化が進むという予測と言うか期待と言うか、むしろ願望と言うか、そんなものがありました。実際には現在に至るまで多くの職場で紙の資料が溢れていると思います。たろ父の前の会社でも電子メールをわざわざプリントアウトして読むオジサンなんかもいて、無駄なことをするなぁと思ったものです。
とは言え、ノート型PCのちっちゃい画面では読み難い、というオジサンの気持ちも分からないでもありません。読みやすくて書き込みもでき、簡単に持ち歩ける紙に取って代わるには当時のパソコンでは力不足だったのでしょう。
時代が進み、パソコンの性能は飛躍的に向上しました。書類や決裁システムの電子化も着実に進んでいます。それでも尚、今年の春まで勤めていたところでは凡そペーパーレスとは程遠い状態でした。特に遅れているというわけでもなく、一般的なオフィスの風景だと思います。ところが、今の職場では紙資料が非常に少ないのです。結構平気でプリントアウトはバンバンするのですが、紙の状態では保管せず景気良くどんどん捨ててしまいます。正規の書類は全て電子化されていて、たろ父自身仕事中に机の上にはノート一冊だけ、ということが多くなりました。
何が違うといって、パソコンの計算速度やらディスク容量もさることながら、何より大きいのは表示装置の違いです。今の職場ではノート型のPCを使っている人は皆無で、全員デスクトップに大型液晶ディスプレイで仕事をしています。ほとんどが20インチ以上で、それをデュアルで使っています。たろ父も20インチだか21インチだかのをデュアルで使わせてもらっています。机の上にデカいモニターが2つ並ぶとほぼ机の幅を使い切ってしまいますが、これだけ広い表示領域があれば視認性は紙に全く劣りません。片方のモニターで作業中のファイルを表示して、もう片方に参照する資料をいくつか表示しておく、といった使い方ができるようになり、紙の資料を広げる必要がほとんどなくなりました。会議などで配られていっぱい書き込みしたような紙資料も、せっせとスキャンしてPDFにして原紙は捨てています。正直、むちゃくちゃ快適です。相変わらず大した仕事はしてないけど。
経営者の皆さん(って読んでねーよ)、情報機器にお金をかけるならディスプレイですよ。他のスペックなんて低くていいから、大きめのディスプレイを買っちゃいましょう。大丈夫、今はLCDも安くなったので、2つ付けても値段は同程度のスペックのノート型と変わりません。
うーんまずい、家でもデュアルモニターにしたくなってきた。