たろ父は昔から現金を持ち歩くのも、レジの前で財布を引っかき回すのも嫌いなので、電子マネーの類は使い込んでいる方だと思います。ただし、おサイフケータイには今一つメリットを感じないのでカード型しか持っていません。えー、その、Nokiaの携帯端末にはFelicaが載ってないのは事実ですが、別に言い訳とか負け惜しみとかじゃなくて本当に魅力を感じないんです。
現在、国内だけで電子マネーの規格が複数乱立していて、各陣営が囲い込みのため相互利用を排除しているので非常にややこしく、普及を妨げる要因となっています。通信部分は全て同じ技術を使っていて、チップも共通なんだから利用者としては何とかしてもらいたいところです。
2009年始めの現在、最も普及しているのはビットワレットのEdyと、JR各社のSuica及びその仲間たちでしょう。発行枚数だか利用回数だかではセブン&アイのnanacoも頑張っているようですが、チャージも利用回数に数えるなど集計に問題があり、実際はそれほど利用されていないように思えます。たろ父にとっては現金でしかチャージできない時点で電子マネーとしての魅力は半減(結局現金を扱う必要がある)なので、たろ父が使っているのもEdyとSuicaファミリー、実際にはJR西日本のICOCAの2つです。あと、非接触ICカードではありませんがクレジットカードも多用しています。
たろ父が東京に住んでいた頃はまだSuicaは乗車券の域を出ておらず、電子マネーとしての利用はできなかったか、できてもごく一部のキオスクなどに限られていました。現在は乗車券としてはJRのみならずPasmoともほぼ制限なしに相互利用でき、電子マネーとしての利便性もどんどん高くなっているのは関東在住の方にはおなじみの事実です。大阪のICOCAを含むJR各社発行のカードとの相互利用も拡大しており、現在ICOCAはPasmoエリアの乗車券としては使えないものの全てのSuicaエリアの乗車と電子マネーとしての利用ができます。
たろ父は最近月2回くらい東京に出張するのですが、飛行機のチケットはネットでクレジット決済、モノレールやJRはICOCA、コンビニでのちょっとした買い物はEdyと、現金を使うことはほとんどありません。地下鉄だけは乗れないので、Pasmo代わりに以前の通勤定期Suicaを持っています。タクシーも2/3くらいはSuicaでの支払いに対応しており、数は少ないですがEdyで支払えるタクシーもあります。クレジットカード払いができるタクシーも多いのですが、タクシーのクレジット決済は時間がかかるのでよほど高額でないとためらわれます。その点、SuicaやEdyだと現金で払うより素早く、非常に便利です。
先日、東京出張の帰りに上司と一緒に浜松町までタクシーに乗りました。たいした距離じゃなかったので、800円くらいだったと思います。いつもは上司が払うのですが、Suicaで払えるタクシーだったのでたろ父が払うことにしました。装置にカードを乗せ、何でも現金主義の上司に電子マネーの相互運用について蘊蓄をたれていると運転手さんが申し訳なさそうに言いました。
「あのー、残金が足りないようですが…」
薄ら笑いを浮かべながら上司がさっさと支払いを済ませました。くそー、むっちゃバカにされた。ちなみに、残金は500円ほどでモノレール(470円)にはちゃんと乗れました。