静電気

投稿者: | 2010年5月7日

ここ数年、冬になると静電気のバチッとくる放電をよく感じるようになった。若い頃はほとんどなかったと思うんだけど、体質が変わったか敏感になったんだろう。
今年は特に酷く、会社でもトイレに行くたび執務室のドアでバチッとなり、車に乗ったらドアに触ってバチッとやられる。指先だと痛いのでなるべく手の平の広い面積で触るようにとか色々気を遣ってるんだけど、やっぱり不快感は残る。
最近、会社の執務室のドアに静電気除去シートなるものが貼ってあるのに気がついた。試しにシートに触れてからドアを触ると、確かにあの嫌なバチッが来ない。世の中に静電気対策グッズが色々あるのは知ってたけど、あまり信用していなかったので効果を実感したのはちょっとした驚きだった。
そうなるとどういう仕組みなのか調べずにはおれない性分なので、早速調べてみた。静電気の放電っていうのは帯電した電荷が一瞬で移動する時に大きな電圧が発生するというものなんだけど、この「一瞬」というのは1ナノ秒くらいらしい。静電気除去シートに触れると、この電荷を1ミリ秒くらいかけてゆっくりと逃がすとのこと。ミリ秒と言えば1秒の千分の一だから人間の感覚としては十分「一瞬」なんだけど、マイクロ秒はその千分の一、ナノ秒は更にその千分の一だから、実に100万倍の時間をかけることになる。全く均等に分配されることはないにしろ、まあ電圧のピークは数万分の一くらいには小さくなるということ。なるほど、これなら納得だ。
他に色々ある静電気グッズももしかしたらちゃんとした原理があるんだろうか、と思って検索してみた。ま、やはりというか何というか、大半はトンデモ臭が漂ってますな。マイナスイオンがどうのこうのと説明しているものが多いけど、もし効果があるとしても別の何か(湿度とか)の効果だろう。
巷にはトンデモやニセ科学がいっぱいあるけど、多くはそんなに害があるわけでもなく、愛用している人の気分を損ねてまでそれは嘘だ、ニセモノだと主張する意味はない。ただ、論理的に考えてあり得ないような主張を無批判に受け入れる人があまり多いと、そんな社会はちょっと危ういような気がする。ま、悩んでもどうしようもないんだけどね。

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