ちょっと遅れましたが、iPhone4をゲットしました。元々Nokiaユーザーなのでスマートフォン以外はout of 眼中でしたが、本命だったHTC DesireがなかなかMMS(いわゆるケータイメールね)アプリを出してくれず、そうこうしてるうちにiPhone4が発売されてスペック的にはDesireを凌駕しちゃうし、発売直後に購入したたろ母は毎日楽しそうだし、Apple IDを共用すれば有料アプリも楽曲も共用できるし、国内で既にかなり普及してるから今後とも対応するサービスにも困りそうにないし、その他言い訳はいくらでもあるのですが、要するに欲しくて我慢できなくなったので買っちゃいました。
使い始めてまだ1月足らずですが、非常に満足しています。実を言えば、iPhoneで出来て今まで使っていたNokia N78で出来ないことはほとんど無く、逆は結構あったりします。自由度の高さが売りのAndroidを使ったDesireでも多分同じでしょう。ただ、全てが快適に使えるというのがiPhoneのアドバンデージだと思います。
ところで、iPhoneの前はシャープのフルキーボード付きの端末を使っていたたろ母によれば、iPhoneで唯一使いにくいのはメール作成だそうです。たろ父は元々携帯端末のテンキーで入力するのがとても苦手で、数行のメールを書くのにバカみたいに時間がかかったりします。iPhoneのソフトウェアキーボードでも劇的に速くなることはありませんが、少なくともテンキーよりは速く打てる気がします。英文の入力はiPhoneの方が明らかに速くできます。長いメールをわざわざ携帯電話から送る必要性はあまりないのですが、学童保育の保護者会関係とか、連絡体制がケータイメール前提に構築されたコミュニティもあり、色々苦労してきました。実際には、自前のサーバーで専用のメールアドレスを用意して関係者にはそのアドレスを周知して、そのアドレスに来たメールは自動的に携帯電話に転送するようにしていました。日中に受信してもその場では読むだけで、返信は帰宅後にPCからしていました。この運用で特に問題は無いのですが、最近は迷惑メール対策で携帯電話では一般の(携帯以外の)メールアドレスからの受信を一括拒否している場合が多く、わざわざ解除してもらわないといけないのが面倒と言えば面倒でした。
さて、iPhoneは他のスマートフォン同様一般的なインターネットメールのクライアントを備えています。日本では早い時期から携帯端末のメッセージングとEメールの相互接続が実装されていたので混同されていますが、一般的には携帯端末での文字通信はテキストのみのSMSやそれを拡張したMMSで、電話番号でやりとりするのが普通です。呼び方もmessageやtext、あるいはsms等で、メールとは区別されています。NokiaやBlackBerry等の初期のスマートフォンは、メールが使える携帯電話というのが売りだったのです。その意味では日本の携帯電話はかなり昔からスマートフォンだったわけですが、ケータイメールについてはあくまでもMMSに近い実装で、キャリアのゲートウェイでEメールと接続しているに過ぎず、本来のEメールとは似て非なるものです。ところで、iPhoneも2代目が日本で発売された頃はMMSに対応しておらず、キャリアを跨いで使えない(これも日本独自)SMSと、ケータイメールではない本来のメール(インターネットメール)だけでした。ここで、先に書いた多くの人がケータイメール以外のメールを受信拒否しているという問題が顕在化しました。取り扱いキャリアのソフトバンクが苦肉の策で出した対応は、iPhone専用のドメインを用意してそのドメインのメールをケータイメールとして扱ってもらうよう他のキャリアに要望するというものでした。これはあまり注目されませんでしたが、たろ父のように携帯電話相手の通信にもEメールを常用している人には大きなインパクトのある対応でした。@i.softbank.jpというドメインは普通のEメールなのでPCのメーラーからでもGmailのようなWebメールからでも利用できるのに、ケータイメールとして扱ってもらえて問答無用で拒否されることがないのです。ソフトバンクとしてはこのメールを他のスマートフォンでも使えるようにするという選択もあったはずですが、ドメインに「i」とか付けちゃった手前かどうか知りませんが現在のところiPhone専用にするみたいです。このケータイメール扱いしてもらえるEメールが使えるというのも、HTC DesireでなくiPhoneを選択した大きな理由の一つです。
携帯端末のメール環境としてはこれまでの不満が全て解消されたわけですが、人は欲深いもので不満がなくなったと思えばすぐに次の不満が出てくるものです。不満と言うほどでもないのですが、Gmailの「とにかく何でもアーカイブしちゃう」という超手抜き管理に慣れてしまった今、どうせならケータイメールもGmailにアーカイブしたい、という欲望が芽生えるのはある意味必然かもしれません。それを何とか実現できたので詳しくは別エントリ(って言うんだっけ、ブログでは)で。