投稿者: | 2004年5月14日

保育所の連絡ノートに、お昼に出たひじきをなかなか食べないので食べさせてあげると喜んで食べた、という記述があった。帰宅後、母親が太郎に「たろうくん、お昼ごはん先生に食べさせてもらったんか?」と聞いたところ、このチビはきっぱりと「ううん、たろうくん、ひとりでぜーんぶ、たべたよ」と言い切った。もっともらしく「おいしかったよ」とか言っている。子供特有の思い込み、というほど無邪気では、既にない。実は、トイレトレーニングに引き続いてのご褒美戦術で、「ごはんを一人で全部食べられる」という目標にはご褒美(性懲りもなくまた電車のおもちゃ)がかかっているのだ。連絡帳で報告されることまで気が回らずについ油断して先生に甘えてしまったが、太郎としても特急電車はどうしても欲しいし、簡単に認めるわけにはいかないのである。
「でも、先生書いてくれたノートに太郎くん一人で食べれませんでした、食べさせてもらいましたって書いてるで。これ嘘か?先生嘘ついてるんか?」と問い質すと、先程までの勢いはないもののまだ「うん、たろうくん、たべたもん」と言い張る。「分かった。先生が嘘ついてるんやな。じゃ、明日の朝先生のこと怒るで。太郎くんのノートに嘘書かないで下さいって怒るで。いいな?」と言われてようやく、蚊の泣くような声で「だめ」と言う。「なんで?太郎、一人で食べたんやろ?」と母。「…ううん、たべさせてもらった」もう半泣きになっている。これ以上追いつめても仕方ないので、ここで追求は止め、ご褒美についても今回のことは不問に付すことにする。
意地を張るのもそれはそれで大切な成長の過程。嘘もまだまだ他愛ないが、すぐにうまくつくようになるのだろう。楽しみというか、何というか…

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