近所で盆踊りがあったので夕食後に行ってみた。屋台も数えるほどしか出ていないこじんまりしたものだったけど、とりあえず櫓が組んであって浴衣の人が踊っていて、盆踊りの体裁は整っている。太郎は浴衣はないけど甚平でちょっとそれらしくして参加。暗くなってから外出することに慣れていないので最初の内はおとなしかったけど、一旦エンジンがかかるといきなりパワー全開。祭囃子に血が騒ぐのか、踊りの輪の中で走り回っては手をたたき、全身で拍子を取って踊り出した。その場でくるくる回るので何度もバランスを崩して膝を付くけど、アドレナリン全開状態の彼は痛みも感じないらしい。普段ならもう眠くなる時間なのに、極度の興奮からほとんどトランス状態になっているらしく、奇声を発しながらひたすら全速力ダッシュと全身を使ったダイナミックな踊り(らしきもの)を繰り返す。面白いから写真を撮ろうとカメラを構えてはみるが、一瞬たりとじっとしていない被写体を捉えるのは容易ではない。しかも完全におかしくなっている太郎はどこに走っていくか分らないので、人ごみを掻き分けてこちらも全力で追いかけ、危険なものに近付く寸前に捕まえて連れ戻すだけで精一杯だった。結局30分もいてなかったけど、十分楽しめたと思う。香織の子だから祭は好きだろうと思ってはいたけど、ここまで興奮するとは思わなかった。ちなみに、大阪は泉州で生まれ育った太郎の母親は祭、特に地車(だんじり)が大好きで、今だに祭囃子を聞くとおかしくなってしまってじっとしていることができない。太郎も生まれる前から祭囃子は何度も聞いている。(祭りは祭りでも京都の祇園祭りやら葵祭りやらまったりと練り歩くやつは苦手やわ。岸和田の地車とか鞍馬の火祭りは勇壮でカッコエエわ~!阿波踊りは行った事ないけど一回参加したいなあ。…香織)
「母の血か 祭囃子に 狂うチビ」
「盆踊り 血が騒ぐのは 母ゆずり」