10年前、父の日のプレゼントとして買ってもらって以来、働き続けてくれた食器洗い乾燥機が遂に逝きました。大阪に引っ越したとき、分岐水栓の工事を深夜に帰宅した後疲れ切った状態でやったらパーツを壊してしまい、パーツを買い直したのも今となってはいい想い出です(嘘)。
2年くらい前から水が漏れるようになって、去年くらいからは強制乾燥が使えなくなっていました。修理を考えましたが、補修パーツの保存期限が過ぎていて修理はパーツがある場合のみ可能という状態だったので諦めました。メーカーのTOTOは据え置き型食洗機の製造から撤退していて、後継機種もありません。仕方なく、だましだまし使っていたのです。
ここ2ヶ月ほど、リレーが誤動作して動作中に突然止まるという症状が出るようになりました。しばらくすると勝手に再開するのですが、だんだん発生頻度が高くなってきて、酷いときには数秒おきに動作停止と再開を繰り返したりしていました。
電気モーターは、動き始める瞬間は連続運転中の数倍の電力を消費します。しかもリレー誤動作で停止するときは単に電流が切れるのではなく、電磁弁の作動でノズルの水流を止めたりするのでそこでも余計に電力を消費します。途中で何回も止まっていては、時間がかかるだけでなく消費電力もまともに動作する場合の数倍になってしまいます。
いよいよ廃棄を考えましたが、5年ほど前にリコールの対象となっていて、その点検サービスがまだ有効だったので、故障しているのはリコール対象の部品とはおそらく関係ないのですが、点検だけしてもらうことにしました。
昨日サービスの人が来てくれたのですが、分解してみると水漏れのためあちこち腐食していて、現存部品で修理(有償)しても乾燥は使えず、洗浄についてもそう長く使えるわけではないし、パッキンは欠品のため水漏れ自体はどうしようもないということで、サービスの人の勧めに従って廃棄することにしました。
据え置き型の食洗機は一般的な耐久家電に比べると寿命が短く、10年というのはよく使った方だそうです。リコール対象ということで引取は無料でしてくれたのですが、点検してもらうために久しぶり(初めてかも)に綺麗に掃除し、台車を準備する間、なごり惜しげに何枚も写真を撮る太郎を見て、サービスの人は少し嬉しそうにしていたそうです。技術者としては、自社の製品を使用者が大切に使ってくれ、最後まで愛情を持って送ってくれるというのは嬉しいものでしょう。
太郎は全然ものを大切にしないし、何でもすぐに無くしたり壊したりしますが、「捨てる」というのは凄く抵抗があるらしく、使えなくなったものでも何でも取っておきたがります。そのくせすぐ無くしたりするのですが。
10年にわたって父の食器洗いを助けてくれた食洗機よ、お疲れ様&ありがとう。今更食洗機のない生活なんて考えられないので、早速新しいのを注文しました。